振動試験結果

緩み止めユニットボルトは振動機器、回転機器、建設機械、その他多くのケースで必要となります。しかし、ボルトは必ず弛むものであり定期的に増し締めが必要です。当社製ボルトは他社製に比べて締付力が高く、脱落による事故の防止と安心感が得られます。また、ナットを必要としないのが特徴です。
平成23年10月5日水曜日、神奈川県産業技術センターにて、ロックンボルトと、標準の六角ボルトを比較するための振動試験を行いました。

試験場所 神奈川県産業技術センター
振動試験機 IMV株式会社製
型番 TBH-8-20-A
試験品 M12x35L 六角ボルト標準品 強度区分:4.8/材質:SS400
M12x35 Lock’n Bolt(緩み止めボルト) 強度区分:4.8/材質:SS400
試験目的 標準品六角ボルトとLock’n Boltを一定の締付けトルクで固定し、同じ振動数・周波数(Hz)・振幅(加速度)を同じ時間だけ加え、振動前と振動後の緩みトルク差を比較をする試験。特にメクラ穴でナットを使用出来ない状態でも緩み止め効果がある事の証明。
締め付けトルク計 東日製作所製 型番 DB100N-S
条件 振動数<周波数>=30Hz
振幅<加速度>=20G
時間=17分(1,020sec)

   


 

試験結果と評価

通常のボルトは1分50秒程度でボルトとナットが分解したのに対し、ロックンボルトF-1(ゆるみ止めボルト)は、17分経過してもゆるみが生じなかった。

種別 振動前の締付力
標準ボルト[最大トルク] 40N/m 27N/m
Lock’n Bolt(緩み止めボルト)[最大トルク] 40N/m 41N/m
センターボルト[最大トルク] 5N/m 2N/m

評価
以上の結果のように、Lock’n Boltは標準ボルトと比較して、テーパーカムを介してネジ先端部を拡径させる事でネジとの摩擦力が発生し、振動に対する優れた緩み止め効果を発揮・持続します。Lock’n Boltは、締付力に対して弛め力も同じトルクであり、標準ボルトではトルクが30%の減少となります。
※実際に使用する時の締付けトルクは最大トルクの65%が推奨です。

動作説明

本ユニットボルトは、標準品のボルトと比較して弛めトルクが高くなりますが、これはトルク丈の事です。本当の弛み止め効果は、振動を加えた時の緩め力の保持力で差が出ます。



従って、締付けトルク・弛めトルク丈の比較ではなく、振動を与えた時のねじの緊張保持力の違いが大きい標準ボルトは、引張方向とは反対側にギャップが出来るので弛みやすくなります。 本ユニットボルトは、ねじが拡径されるため、ネジ山全体が相手ネジに当たり保持力を強くします。